本楽曲は〈NHK〉2020応援ソング プロジェクト」による応援ソングとして、米津玄師がプロデュースした楽曲。Foorinという小学生5人からなるグループが歌っているということで、今では子供たちに大人気の楽曲になっています。
しかし、物申したいことが一つ!
本楽曲はただの子供向け合唱曲の枠には収まり切れていない。
ということです。
なぜなら米津玄師が作成しただけあって、花言葉から起因するメッセージ性が感慨深いからです。では、今回はそんな「パプリカ」にのめり込んでいきましょう。
歌詞
曲りくねり はしゃいだ道
青葉の森で駆け回る
遊び回り 日差しの街
誰かが呼んでいる夏が来る 影が立つ あなたに会いたい
見つけたのはいちばん星
明日も晴れるかなパプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ雨に燻り 月は陰り
木陰で泣いていたのは誰
一人一人 慰めるように
誰かが読んでいる喜びを数えたら あなたでいっぱい
帰り道を照らしたのは
思い出のかげぼうしパプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ会いに行くよ 並木を抜けて
歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて
らるらりら
会いに行くよ 並木を抜けて
歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて
らるらりらパプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけかかと弾ませこの指とまれ
作詞作曲:米津玄師
パプリカの花言葉
パプリカの花言葉として代表的なのは
- 同情
- 哀れみ
- 海の利益
- 君を忘れない
とありますが、本楽曲における意味合いとして最も適切なのはズバリ!
君を忘れない
になります。
また、この色鮮やかなパプリカを
明るくて輝きを放つ子供たち
と対比している意もあるとのこと。
この時点で面白いですね。
更に深追いしていきましょう。
「パプリカ」の登場人物
登場人物は「あなた」という二人称のみ。
歌詞では
- あなたに会いたい
- あなたでいっぱい
など、ラブソングのような語法で綴られておりますが、あなたは単なる恋愛対象の相手ではありません。
思い出して頂きたいのは、
本楽曲はあくまでも「応援歌」
つまり「あなた」という対象は広義であり、音楽を聴いている「あなた」こそが歌詞の「あなた」と重なるのです。
「パプリカ」の歌詞の意味・考察
君を忘れない
曲りくねり はしゃいだ道
青葉の森で駆け回る
遊び回り 日差しの街
誰かが呼んでいる夏が来る 影が立つ あなたに会いたい
見つけたのはいちばん星
明日も晴れるかな作詞作曲:米津玄師
子供の頃を思い出して見てください。
大人になった今では考えられないくらい、外で遊びまわった日常が記憶にありませんか?
太陽カンカン照りの夏
そんな輝きの中で、誰かが呼んでいる。
応援歌としての真骨頂
パプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ作詞作曲:米津玄師
パプリカは、
赤・黄などといった暖色イメージが強い。
つまり、明るさや元気という印象をもたらす。
そんな正の感情を
「あなたにとどけ」
と言って運んでくれるのです。
誰にでも大なり小なり夢があると思います。「夢」なんて大それたことは言えない。なんて思う人もいるかもしれませんが「これがしたい」などという小さな欲も、言い換えれば「夢」なのです。
「あなたにとどけ」
というフレーズこそ、応援歌である「パプリカ」の真骨頂なのではないでしょうか。
正の感情と負の感情
雨に燻り 月は陰り
木陰で泣いていたのは誰
一人一人 慰めるように
誰かが読んでいる喜びを数えたら あなたでいっぱい
帰り道を照らしたのは
思い出のかげぼうし作詞作曲:米津玄師
1番とは打って変わり、
雨 月 影
など、暗いイメージの情景。
影法師とは、
光が当たって物に映っている人の影。
光と闇が表裏一体であるように、
どんな人でも正と負の感情を合わせ持つ。
しかし、
負の感情があるからこそ正の感情が際立つ
のです。
歌詞ではくよくよしている状態から、喜びの感情へと移行する。輝いてばかりではなく、落ち込む瞬間があるからこそ、「喜び」や「喜びをくれる存在」の大切さに気付くのです。
深い。
〈サビ2の解釈は割愛します〉
自ずとやる気が…
会いに行くよ 並木を抜けて
歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて
らるらりら
会いに行くよ 並木を抜けて
歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて
らるらりら作詞作曲:米津玄師
並木とは
一列に木が植えられているさま。
抜けるということは、
一度道から外れるということです。
懐かしい情景
パプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけかかと弾ませこの指とまれ
作詞作曲:米津玄師
基本的にサビ1・2と同じですが
最後の一節が付け加えられる。
かかと弾ませ
から想像させられるのは、
元気に飛び跳ねている子供の姿。
それが「この指とまれ」
という合図で、集合していく。
懐かしい情景が頭の中に蘇ってきます。
楽曲を通して、郷愁の念に駆られました。
まとめ
本楽曲の歌詞は、米津玄師さんが子供向けに綴ったものだそうですが、大人である私たちでこそ「懐かしさ」を感じながらも『応援歌』として、しっかり励まされたのではないでしょうか?
さすが米津玄師と言わんばかりの感慨深い歌詞であったと思います。
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